団地の1室に火を放ち、実際の消火を想定してのCAFS消火実験です。
火点まで障害物が多く消火が困難な自動車火災も、CAFS消火ならば少量の水で消火ができます。水放射では、燃焼物表面で水滴が転がり落ち、再着火しやすいのがわかります。
古いタイヤ18本を積み重ね、ヘプタンで着火しました。CAFS消火は徐々に消火されていく様子がわかりますが、水消火では当たり面だけが温度が下がり、当たり面から外れると再着火します。
一斗缶のフタとプラスチック製のせっけん置きを混在させ、着火後、消火をしました。CAFS消火は泡が溜まり、空気を遮断しているのがわかります。一方。水は流れ落ちてしまい、なかなか消火ができません。
ヘプタンに着火後、CAFS消火を行いました。徐々にヘプタンを泡が被い、消火していく様子がわかります。
水消火では跳ね返りにより当たり面が小さく、当たり面から外れたところでは炎が残り、いったん消えたようでも再着火が起こります。CAFS消火では泡が表面に残り、再着火しません。
ヒーターで50度で熱したベニヤ板に水とCAFSの放射を行いました。CAFSは放射後も泡が壁面に滞留し、ベニヤ板表面の熱を泡が遮っていることがサーモグラフィーで確認できます。
ベニヤ板に水、泡消火薬剤をそれぞれ1滴垂らし、さらにほぼ同量の水、泡消火薬剤を重ねて垂らしました。水は表面張力の影響で粒になったままですが、水に泡消火薬剤、泡消火薬剤に水を垂らしたケースでは表面張力が失われ、即座にベニヤ板に浸透しました。
木片を水と泡水溶液に3秒間漬け込み、その後約5分放置後、着火しました。 水に漬けたものは火がつきましたが、泡水溶液に漬けたものには火はつきません。